かしこくもなりたいし、女の子にもなりたかった。

とってもガーリーなゆるふわ愛され何でも屋を目指す、30代男性がお送りするファビュラスなブログ。

TechCrunch Hackathon 2015

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kirinsan.orgという敗北を知らなかったチーム

kirinsan.orgというチームは僕のホームグラウンドだ。

他のチームにも入る事は当然あるけど、自分のやっているバンドみたいな感があって、ここでないと出来ない不思議な感覚がある。

リザルト上位を取れたことは殆どないけど、過去に手ぶらで帰ったのは一度だけ。そんな我々なので、コミックバンドのようなチームながらも勝利への執着は結構なものである。

僕が他のチームで開発するときに「手ぶらで帰らない」と宣言するのは、kirinsan.orgがいつだってそうだったからに他ならない。

kirinsan.orgのハッカソン後の毎度の一言はいつだって「敗北を知りたい」だった。

そんなkirinsan.orgの1度だけの惨敗、それがウンコ。

忘れもしないOpen Hack Day 3、我々の革新的トイレマッチングサービスであるUnterestがダダ滑りし、総括でも触れて貰えなかったという苦々しい思い出。これ以来kirinsan.orgでは「ウンコネタ禁止」という極めて厳しい掟が生まれていた。

もう一度だけ言う。我々はウンコネタ以外で負けたことはない。

その後kirinsan.orgはことある毎に「とりあえずウンコはやめよう」から始まるように。それぐらい辛い思い出となっていた。

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MA11追い込みハッカソン(後編)

デザイナーズ.....と。

デザイナーズハッカソン。フリーランスとしては一応OrangeDesignworksとしてデザイナを自称している身として非常に思うところあるイベントだ。

「科学」と「技術」が一緒くたにされているのと同じよう、世間の割とバカにならない数の人たちが「デザイン」と「アート」を区別していない。

そして世間一般的にデザイナーズ、というのはやはりオシャレとかそういうものを指している。(デザイナーズマンションとかね)

デザインという言葉が指し示す範囲は広い。

この言葉の真意をしっかり噛みしめながら挑もうと、おもっていた。逆に言えばその程度の事しか考えずに当日を迎えた。

ちなみに行きの山手線はラブライブラッピングだった。幸先がいい。

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MA11追い込みハッカソンレポート(前編)

今月は何をおもったのか年甲斐も無く2週連続のハッカソン。はっきりいって体力的にキツいが、MA11への追い込みとしてちょっと行ってきた。

今月参加したのはこの2件。

  • バッカソン(11/17-18)
  • デザイナーズハッカソン(11/23-24)

どちらも共通しているのは2日間で、会場での徹夜は禁止、そしてkirinsan.orgではなく僕のソロ参戦だという点。実のところ事前チームビルド以外でkirinsan.orgとして行ってないハッカソンは過去に無く、(去年のTechCrunchは結果として他のチームに行っただけで)、その意味でもある意味僕自身のハッカソン慣れが試される時でもあった。

正直ネタは当日まで全く考えておらず、決めていた点は主に以下の点のみだった。

  • デザイナとしての参加
    まあ結果どっちもエンジニアになったけど。

  • 徹夜はしない
    夜は自分の仕事もあるし、大型自動2輪の教習に行ってるので体力を削る行為をしたくもない。

  • ローコスト志向で行こう
    裏テーマはこれ。これは即ち「発想」や「解決力」で勝負をしようという事でもある。

  • ボッチになるようであれば、進んでボッチになる。
    これも結果どちらもチームが作られたので結果としてはチームでの参戦になった。

  • テーマ遵守
    胸に手を当てていただきところだが、最近のハッカソンはテーマを若干逸脱したものも許容されがちだ。だからといって別になにか思っている訳ではないものの、自分としては「なぜこうなったのか?」を非常に大事にしたかった。

  • 勝ちを狙う
    忘れがちだがこれは競技だ。勝つために最大の努力をすべきであって、そこにくだらん妥協と言い訳は必要ない。与えられている状況で最大の結果を出す。これを絶対に忘れない。

主に決めていたのは以上。守れてないものもあるが。

イベントそのものは例によってMashup Awardsのブログに詳細に纏められているので、そちらを参照いただくとして、成果物のバックグラウンドに触れていきたい。


バッカソン(11/17-18)

バッカソンでついにMAの関係者に顔を完全に覚えられている事が判明。受付で名前も聞かれずに名札を渡され、「え、わかるんすか?」って聞いたら「きりんよね?」と返されついに「私=きりんさん」という事になっている事を知る。良いことだ。kirinsan.orgの相方であるniuセンセイも一応誘っていたのだが、今回は私のみが参加。

イベントの全体のレポートはMAが纏めてくれている。

イデア出し

MAのイベントらしく、お行儀よくアイスブレイクとアイデアソン、アイデア投票が行われる。

いろいろ出てきたが、私は2つの新しい単語から攻めてみた。

「猫ファミコン」と「リモコンスカート」

真面目な話、スカートをめくるメカなんぞ幾らでも作ってる連中らはいるし、こんなところで真っ先に出てきて良いアイデアだろう。正直避けたかった部分はあり、シュール路線に走れそうな「猫ファミコンを作ろうと内心思っていたのだが、会場受けは明らかにリモコンスカート

壇上に上げられたときに思わず「あんたら、こんなもん死ぬほど作られとるで...☆付けた人は是非悔い改めていただきたい」的な説教までしてしまった始末。

とはいえチーム参加者が来てしまったらもうやるっきゃない。スカート、やろうかと。まあなったわけです。

実装を考える。

デモでコケれば全てが終わる。信頼性のあるメカなんて作れるのかね。

以前にも書いたかも知れないが、僕はハッカソンでArduinoなどの電子工作とメカネタをするのには極めて抵抗がある。好きではあるが、デモをするにあたっては一定の信頼性の確保が求められ、それは決してブレッドボードの上だけでは到底作れないものだったりするためだ。

とはいえ、現実世界のスカートを持ち上げるとなると否応でもIoTとなる。モーターを駆動し、スカートを持ち上げるわけだ。

こんなもんはっきりいって手持ちの部品なんて眺めていても解決出来るわけがない。チームの2人に最初にした提案は、とりあえず買い出しだった。

ローコストに。金銭的な面は除いて。

ここでのローコストとは、主に人的コストに対して使っている。

当たり前だが、世の中にスカートをめくる専用機器など存在しない。従ってメカニズムの正解ともいえるものはない。

思いつくのはこのような解決だ。

  • バーで持ち上げる(傘のように開く)
  • 風圧でめくり上げる
  • 何点かをワイヤーで引っ張り上げる

とはいえこれにはそれぞれ懸念がある。

  • バーをモーターで持ち上げるにはそれなりにトルクが必要な上、その支店たるモーターをそれなりの強度で固定する必要が有る。
  • 風圧はありきたりであり、めくるというより膨らます感じになってしまう。確かに簡単ではあるが...
  • ワイヤー引っ張り上げは、糸を確実に巻き上げるメカニズムを作るのにそれなりの工作精度を求められる。

と、僕としては思いつく限りの手法がことごとく選ぶのに気が引ける感じとなっていた。それもありチームに提案したのは買い出しと工作アイデアのネタ探し。

最後まで有力だったのは、傘の構造を模すこと。これは僕自身も良いなと思っていて、何がいいかと言えば解除動作のみで開く動作そのものに制御が不要になるから。 とはいえ人間の胴体の周りに傘の機構は難しい。解除機構自体も何かとやろうと思うと難しいが、この点はワイヤーで内側に引っ張りを入れて、熱で焼き切る事すら考えていた。

で、そんな中浮かんだのがこれ。

「金属メジャーでよくね?」

金属メジャー。みんな知ってるアレ。建築現場とかで使うアレ。ボタンで解除出来るアレ。考えてみると金属メジャーのメジャー部は非常に理想的な構造をしている。ブレーキを解除すれば巻き上げられるし、そもそものメジャー自体も巻き上げ方向以外には簡単に曲がらないのでパワーの損失も少ない。シャフトに近い伝達効率を持つのに、糸のようにまきあげられる。しかも金属メジャーをベースにすれば最大の懸念であった工作精度の問題もクリアだ。最高すぎる。

結果サーボでボタンを押すだけのシンプルなメカとなり、スカートの巻き上げ時の見栄えのためにあらかじめスカートにリブを入れるだけでそれ以外の加工は極めて最小限に留めることが出来た。

「パニエ・ウエスト」

これも買い出し中に出たアイデアだ。途中で汎用化を考えていて、パニエとして作ってスカートとの組み合わせが楽しめるものならステキなのでは?と思っていて(結局改造に向いたパニエが見つからなかった)、その時の名残でもある。

ソフトウェアを作ろう

パニエウエスト自体は独立したハードウェアであり、ネットワークにも繋がっている。僕が書いたソフトウェアは、その間に立つもので、node.jsで書かれている。socket.io越しに解除コマンドを送れるもの、REST APIでつつけるようにしたもの、こうったものを内包しており、その応用としてTwillioでの電話解除もサポート出来ている。このあたりも2日目の朝から作っているので、非常に小さいコストで実現出来ているといえよう。

見せ方

スカートをめくるという行為は、普通人に対して行う物だと思われている。だが他人にスカートをめくらせるだけの機械を纏っている奴など、頭がおかしいとしか言えない。パニエウエストは、そこで「服の自動化」という見せ方を取る事にした。

現実問題として男性は未だにチャックの閉め忘れ問題を技術で解決出来ていない。Nikeのパワーレースも、実現まで30年掛かっている。服のIoT化は今後絶対来る。そうなったときに大事になるのは、光るとか、スマートフォンの通知が受けれるとかそういう判りやすい機能では無く、そもそも服としての役割を拡張出来る存在なのかどうかが問われるようになってくる筈だ。

スカートを履いている男性ならお分かりの通り、たくしあげるのは面倒である。これが自動化できるというのは、それだけでイノベーティブだといえるのではなかろうか?

結果

優勝。 私は恥ずかしながらスカートを履いたオッサンとしてMA11の2ndステージに上がることが確定してしまったのだ。辛い。

でも一つ判ったことがある。 キ○ガイじみた事をやるなら、真顔でやれ。以上。これが必勝法だ。

また、Hacklogも紹介しておく。メカ部分は2nd終了後ぐらいで多分また写真が貼れたりすると思う。うん。

hacklog.jp


後編はデザイナーズハッカソン、成果物はジャンケン魔方陣だ。 多分明日ぐらいにはポスト出来る。

MUSIC HACK DAY TOKYOに行ってきたよ。

風景
photo taken by Mashup awards

kirinsan.orgの5戦目のハッカソンに選んだのは、我々の初ハッカソンであったPHOTO HACK DAY Japanと同日開催であったMUSIC HACK DAY TOKYOの第2回大会。

音楽をテーマとしている我々kirinsan.org、今回はどうなることやら。

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僕は酒を飲まない。

思うところがあるので書いておく。

僕は酒を飲まない。本当に嫌なことがあったりなど、最後の手段として一人酒を飲むことはあっても、それは1年にあるかないかのぐらいのもので、それぐらい酒を飲まない。少なくとも人前ではまず飲まない。

理由は複数ある。


運転するから。

まあこれは分かりやすいですよね。運転するんです。おバイクを。都内の移動をかなりおバイクに依存しているので、そもそも飲めないわけです。これがまず法的な理由。

そもそも酒を欲するという欲求を持てないから。

これは身体的なものもあるけど、コーラとビールがあったらコーラを選ぶ。仮に無人島に放置されて、飲料がビールだけしかないってなっても、多分水の代わりに酒を飲もうとは思わない。水を蒸留することを考える。その程度に僕は酒に対する欲求がない。これがそもそも飲まない理由。

パフォーマンスが落ちるから。

僕は自分がそもそもそれほど優秀でない強い自覚がある。だからこそ自分のパフォーマンスが落ちかねない行為に対しては非常に罪悪感であったり嫌悪感を感じる。酒は飲むと効率が上がるという人もまあいるんだろうけど、少なくとも道路交通法で禁じられている根拠の通り注意力は散漫になるし、眠くもなるので飲みたくない。自らの性能を落とすような行為をしたくない。これが飲むことを拒む理由。


これらの理由により、僕は酒を飲まない。飲んでいる時は半ば自虐であり、同時にアルコールの特性を利用して物事を考えることを放棄する時に使うのみだ。

代わりに会得したのは、酔っ払いと間違えられる自分で、その実極めてシラフであるというちょっと有利だと思う状態だ。改めて言おう。いろんなイベントで見える私は酒に酔っているように見えるかもしれないが、私はコーラとジンジャエールのみでそのテンションを保っている。

勘違いして欲しくないのは、酒を飲むということを否定しているわけではない。楽しく飲める人たちがある意味うらやましいとすら思っている。だが、世の中にはこういう考え方と理由で飲まない人間がいるということを知っておいてほしい。

SPAJAM2015の成果物の思考プロセスと雑感

この記事は決勝の結果発表前の朝から、その発表会場に着くまでの間に殆どを書いている。 結果はすでに多数のメディアで出ている通りであり、我々はファイナリスト賞である。

今回作ったものについては、テーマの深さからどちらかというと思想面についてそれなりに掘り下げたものを自分向けに残しておきたいのでこれを書き記している。

ゆえに、完全に僕視点であり、僕の思考の流れの解説(この辺りはチームメンバーに強調しておきたい)がほとんどだ。そういった点を留意して読んでいただきたい。

成果物のものの紹介はまたYouTubeなどにプレゼンテーションの動画が公開されるだろうと思う。 なので、そういったプロダクトそのものの魅力を伝える向きの内容はもうちょっと待っていて欲しい。


シェアを楽しむ

発表されたテーマはこれ。 まさかこんなにざっくりしたテーマが来るとは想像もしていなかった。

僕自身の経験として、本質的にシェア行為を楽しんでいる人にあまり出会ったことがない。僕自身も、SNSのシェアは人になにかをさらけ出すというより完全にライフログの一環としてやっていて、どうせならもうGoogleとかにクロールされてディープラーニングのエサにでも進んでなった方がいいんじゃないかな?って思ってやっている。

では誰かにシェアをするという行為で何を満たしているのか?

割と大きなヒントがチームメンバーの言葉。

“「娘の写真を公開してLikeが付くと嬉しい」“

この言葉で一つ大きな突破口を見つけた。シェアとは、顕示欲を満たす為の1つのプロセスなのではないか?と。

顕示欲

人間って誰かに自分の良いと思っている事柄を伝えたいと思う生き物なのではないか?それは一種の生存本能であり、文明を切り開いてきた人類がそれであった最大の原動力であった可能性がある。

知を満たすという行為を嫌う人間は居ない。これは間違い無いです。どんなに勉強が嫌いと言っていても、自分が良いと思うことの知識吸収量は圧倒的に増える。

"シェアとは、相手に知識を与えるという生命体の生存本能そのものである"

知識は一種の遺伝子。自分の知を繋いでいくことは、生存戦略そのものなのだ。そしてその行為が「シェア」である、と。

じゃあ顕示欲はなぜ存在するのか

生存本能という点まで落とし込んだとして、この仮説で行くとシェアを楽しめていないと自認している人たちはそもそもにおいて「生存本能が欠落した人類」という事になってしまう。

もちろんそうかもしれないし、人類は知の側面からアポトーシスを起こしているのかも知れないがこの仮説はまた別の時に取っておくとして、今回は「相手に自分の知を与えたいという欲は本質的に持ち合わせている」という仮説をベースに進める事とした。

これは何かに似ている。そう、宗教だ。

宗教とは自分の信じるものが如何に素晴らしいかを、人に伝えていく事によって成立している。この行為そのものにモチベーションを感じているものとは、まさに宗教ではなかろうか?

と、そうなった時にそれを身近に置き換えたら、「アイドル」となったわけだ。アイドルは一種の偶像であり、その存在は完全にエンタテインメントであり、それらにはファン(信者)が付き、彼らは自ら信仰を示すことにおいてリソースを惜しまない。

この方式による承認欲求、顕示欲を埋める手法を、誰にでも受け入れらてる方法があれば、これはシェアを楽しむ方法になり得るのではないか。

Splatoonという前例

任天堂が最近出したSplatoonというゲームがある。

このゲームはただでさえ不調なWiiUにおいて異例なまでに売れているわけだが、このゲームを私はプロダクトデザインとして非常に評価しているとともに、その構造に非常に感銘を受けている。

すでに多くの場所で言及されていることだが、このゲームはTPSである。しかもオンラインの対戦前提である。

このゲームジャンルは素人お断りであり、音声通話は罵詈雑言が飛び交うとても恐ろしいジャンルと思われている。(そして大して間違っていない)

このゲームの素晴らしいところはハードコアゲーマー以外をこのジャンルに引っ張ってきたことだが、その特徴は2つに集約できると思う。

  • 勝敗をボディカウントではなくそれ以外(塗り面積)としたこと。
  • コミュニケーション手段を用意しなかったこと。

1点目はシンプル。直接の殴り合いや撃ち合いというものはつまるところ個人攻撃である。そこが面白さではあるが、心理的にも来るし、何よりゲームシステムとしては修練も必要となるため、素人がぷらりと参入しにくい。勝敗条件を変える事は、その障壁を下げうる。

2点目も興味深い。そもそもにおいて、SNSは恐ろしいところである。深追いすれば自分の知りたくない情報も知ってしまうところだ。だからこそSNSは匿名で行うことに対しての需要が一定数存在し続ける。

こう見てみると、SNS上の熱狂的なファンコミュニティなど、実際こういうハードなTPSな状態になってるところ、結構あるんじゃないか?とすら思ってくる。

Splatoonを前例としてみると、一定の匿名性と、匿名の集合体による緩やかな勝敗決定(効果の結果)が見えれば、人々が受け入れる上での障壁はかなり低くできる可能性がある。結局のところ、自由度に比例して人は攻撃力を持ってしまう。ここに一定のかつ平等の不自由を与える事で、結果自由と気軽さを演出する事ができるかもしれないわけだ。(このアプローチは予選作であるpolariumにも通ずる)


Kudol

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サービスのデザイン

さあ、ここまでピースが揃ってきたので、kudolをサービスデザインを考えていく。 そう、ここで私たちが作ったものを今一度紹介する。私たちの作ったソフト名は「kudol(クードル)」で、一種の陣取り合戦ゲームである。

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システムを順を追って説明する

・サービスとしては純粋な陣取り合戦である。 ・自分のアカウントには、崇拝する対象を1つ設定できる。 ・崇拝対象は不特定多数のアカウントで共有できる。 ・現在位置を中心に円形に陣を取っていく。 ・陣のサイズは、信心(これを心拍で判定する)の大きさで決まる ・陣の領域の情報を見ることができる。

いらないと思ったもの

・コミュニケーション手段 ・陣地のオーナー情報(誰がどこを取ったのか?など) ・陣地の大きさからの勝敗判定

思考

ここまでの通り、基本的には地図上に推しの色を塗っていくだけであり、勝敗判定すら入れないことで勝手に遊び方をかんがえてもらうツールとすることを考えていた。

例えば陣地をただひたすらに広げていくことを目的とする人もいれば、すでに塗られている陣地を奪っていくことにモチベーションを感じる人もいるだろう。あるいは軌跡で絵を描く人もいるかもしれない。

こうして考えてみると、思想はSplatoonであり、あるいはMinecraftである。そしてそのアウトプットは極めてingress的でもある。

位置情報という絶対的な情報、そしてバイタルという不確実な要素。この2つで、バーチャルな世界になんとなく意思を持って介在できるのは、コミュニケーションを限りなく絶った状態であってもなんとなくコミュニケーションを取っているように錯覚できるのではないかと予想している。

ただひたすら自分が好きなものを地図状にばらまく。人の坩堝は価値観のミキサー状態だろうし、田舎は一色かもしれない。

こうして信仰の分布を見ていくと、日本という国、ひいては世界も違うように見えてくるかもしれない。

kudolとは心拍を使う位置ゲームでという表現では正しくない。kudolは崇拝マップを作るツールそのものであり、血を持って争われる崇拝対象の違いをデジタルの世界で無血化し、結果多くの価値観を人々と分かち合う「シェアを楽しむソフトウェア」なのだ。


反省

やっていることはシンプルだし、作ったものもシンプルなはずだった。なによりPSSと説明した情熱検出システムは心拍検出そのものだったが、今回難しかったのは、これがどうテーマと結びつくかという点が伝わりにくかった点かもしれない。これは正直反省点としてある。

こういってしまうとなんだが、我がチームは前回作ったpolariumは非常に秀逸だったと思う。これは今回の戦いで初めて自覚した。テーマに対してストレートな解を返すということの難しさであり、それが成功した時の結果なのだ。

Kudolのサービス設計は何一つ間違っていないと思う。ただいちプレゼンターとしては、この見せ方と思想、そしてテーマの関連性を会期が終わった後ですらシンプルに表現できていないことが非常に悔しい。

プロダクトデザインとはむずかしい。 ファイナリストまで残ったことは非常に光栄だし、今後の自信であることは間違いない。とはいえ今回の無冠は今までの中で一番考えさせられるものだった。私は来年も許されるならSPAJAMに挑戦しようと思う。この面々での再戦かもしれないし、そうじゃないかもしれない。その時に再びファイナリストとして戦える、そう信じてもっと明快に説明できるだけの技量がを身に付けたい。

間違いなく成長できた5日間の戦いだった。

kudolもpolariumも、きっちりブラッシアップしていきたい。この2つは墓場入りさせるにはもったいないからね。もちろんその墓場をチームメンバーと作ろうとしているあたりが、ハッカソンらしさであり、面白さでもある。

ま、また仕上がったら普通にエンドユーザー向けの楽しい紹介書くよ。