でまあSPAJAM2015のファイナリストになったわけです。
私自身が仕事が手一杯になったこと、某社(これはまた後に)へのコミットメントを増やしたいという理由もあり新規の顧客開拓はもう停止している中、そのくせ妙な相談や打診があり朝晩土日問わず割とタスクが詰まっているこの最中。
ひっさびさに出来心で出てしまったわけです。
ハッカソンに。
そりゃまああんまり大きな声で言おうにも言えなかったんですが、結果が結果だったので言います。
そんなわけで本日7/4、私は埼玉の某所にて決戦に向かいます。
SPAJAM 東京-C予選
東京は非常にエントリー数が多かったらしく、我々は緊急追加の東京C予選にアサインされました。
TechCrunch同様にアイデアソンからの開始でしたが、チームについては事前申告のチームで進行します。
チームメンバーは同じくTC2014でのチームメイトのタップンこと小林くんと、その愉快な仲間たち。
お題は「デートに使える」App。
プレゼンテーションを整理した動画があるので、最初にご紹介をば。
Polariumに至るまで。
アイデアソンでの良質なアイデアもあったんですが、デートの諸問題(デートの行き先を決めたい、本音を言いたい、目を見て話せない、手をつなぎたい....etc)を解決するツール、という線で方向が決まっていきました。
実際のところ直接的なアイデアは割と直前にコロコロ変わり、「絶対使われる答えを決めれる桃鉄みたいなスゴロクゲー」などといったアイデアなども出ましたが、我々のアイデアは最終的にこのpolariumになりました。
改めて、polariumとはなんぞや?
ちょっとした本音を伝えるためのメッセンジャーが、実は臆病さを強調することになってるんだとしたら不幸ですよね。だってLINEで告白とかプロポーズとか、なんか違う気するし(世代って言われたら言い返せないけど)
別に下駄箱に置手紙でないとだめ、っていうわけじゃないけど、スマートフォン世代に向けたそういった甘酸っぱい方法が合ってもいいじゃない。それがpolarium。
相手に自分の顔動画に手書きメッセージを添えて送れる。(このアイデアのベースは、AppleWatchのDigitalTouchだったりします)そしてそれは即時性がなく送られる。この間1分。まるでポラロイドに映る写真を待つかのような時間ののち、相手からのメッセージが届きます。
ポイントは、メッセージは確実に2人同じ時間と空間を共有して描かれているという点。そして内容は一定時間後に表示される、という仕様なので、走り去るもよし、2人でお互いの本音が見えるのをどきどき待つもよし、その辺の使い方は2人に委ねてしまおうよ、と。
polariumという名前は、サイリウムで描かれたような光の軌跡と、ポラロイドのような待ち時間。この2つのモチーフからつけられています。
視点を変えるという事。
問題点と思っていない事も、捉え方によっては問題点。すごく極端な話をするなら、人間は腹が減る。これは肯定的にもとれるし、デメリットにもなる。スマートフォンは便利な反面、情報の洪水という一種の暴力を人に向けかねないデバイスです。情報過多な時代、それ故に人間関係が難しくなってるんじゃないかな、って僕は僕なりに思うわけなんです。人付き合い苦手なんでね。
便利なものは、不便にもなる。あえて不便になる。利口な人が、わざと愚か者を演じるように。
決勝のテーマはまだわかりませんが、次も、そういった視点を忘れないようにしたいですね。
ここ最近書いてなかったハッカソンの話。
書いてなかったのは、まとめてたり色々書いてたりこねくり回してる間に旬を逃してたり、っていう極めて残念な理由なんですが、ちょっと色々これから書きつらねる前に出たハッカソンについて簡単にでも触れておこうと思います。
TechCrunch Hackathon 2014
WebMusicハッカソンより前に実は参加を決めていたのがこれ。もともとkirinsan.orgでの参加の予定が、当日チームビルドするという方針だったため、音楽性の違いにて解散という体で松尾先生率いるkirinsan.org スーパー5(と僕は勝手に呼んでる)と、僕は僕で別チームにてデザイナにつくことになりました。
僕のいないkirinsan.orgは、MOVERIOでスカウターをつくっていて、顔認識で色々HUDに表示するもの。この辺りは氏のブログの方にて詳しく。EPSONの賞を獲得し、MOVERIOの実機を1台ゲッツしていました。羨ましい。
で、僕のいたチームは、過去の新聞記事やソーシャルから感情分析し、企業の「人格」を浮かび上がらせるWebApp。もともとは企業のネガポジ判断を元に投資判断する「儲かる」システムをスタートとしていたものの、実現性であったり見せ方であったりのいろんな視点から、「人格」を浮かび上がらせ、極めて適当な「買い!」とか「イケてる!」の判断を最後に表示するそんなサービスになりました。
このハッカソンで思い出深い点は
- アイデアソンによるアイデア出しからのお行儀のいいスタートを覚えれたこと。
- アイデアを起点としたチームビルディングをするというそれはそれで真っ当なチームビルドを経験できた点。
- いつもの2人での参加ではない、ちょっと違った開発体験ができたこと。(実際、これが翌年からの僕の仕事の在り方を大きく変えることになります)
- なんだかんだで無冠で終わらないのがkirinsan.orgクオリティ。音楽性の違いで解散しててもちゃんとどちらも得賞があったのは良かった。敗北を知りたい。
Open Hack Day 3
紆余曲折あり、再びアビーロードの前で再結成を誓ったkirinsan.orgの新たなる挑戦がこのOpenHackDay。規模としては相当大きく、過去に参加したハッカソンの中で最も多くのチームとの争いとなった本ハッカソン。テーマは自由。TCの時も思ったもものの、テーマ自由は想像以上に難しいものです。我々としても「テーマありき」を得意としてきた面がある故に少々頭を抱えます。
そこで我々が選んだテーマはこれ。
「人はうんこをする」
そう、なんの躊躇もなく、アイデア出しした中でこれを選ぶのがやはりkirinsan.orgクオリティなのである。
真面目なネタもそれなりにあったんですよね。thetaで空間上にアノテーション書けるWebAppとか。でも、深夜にプレミーティングなんてしてしまったkirinsan.orgは何の迷いもなく「やっぱうんこだよな」と、まあそうなるわけです。
しかし面白いもので、もうkirinsan.orgのデュオでのハッカソンはこれで3度目。始まってしまえばもうお互いが何をどうするかなんて特に話もせずに実装を始めます。今回の違いは、真面目にgitを使うようになったということ。元々非エンジニアである私の非常に大きな進歩です。
結果は初の無冠。非常に残念だったものの、IntelさんはEdisonボードくれたりしたので、個人的には満足。あと、Webベースだった割にネイティブだと勘違いしてる人が割といて、その点は割とフロントエンドエンジニアとしては嬉しかったりしました。
TCハッカソンの後、チームMocalのメンバーが開発参加していたWebサービスの開発にジョインすることとなり、齢30、芸歴約15年にして初めてWebサービスの開発に携わることになりました。何が起きるかわかりませんね。
去年の頭に参加したハッカソンからして「あ、もしかして俺こういう世界でやっていけるんじゃね?」という根拠のない自信をつけさせてくれるというのはハッカソンのいいところなんじゃないかな?と思います。
ここ最近kirinsan.org以外でも出るようになったものの、kirinsan.orgの方は別枠の面白さがあるので、やっぱりいつもの2人で次のハッカソンに出たいものです(既にアタリもつけています)。
で、なんで今更になってこんな振り返りを書いているのか? 続きは次のエントリーで。
CP+ 2015 私感
そもそも事前に殆ど情報は出てしまう訳なので、興味なければ行かないという選択もあったもののなんだかんだで観に行ってきました。
Sony
- αで出ると予想されるAPS-CのEマウントフラッグシップ機は事前情報通り無し。今年もNEX-7で耐え抜く事を求められるらしい。
- 新レンズはもれなくFE。どれも欲しいっちゃ欲しいけど、このなかで選ぶならどれか?となると、Distagon 35mm F1.4 と 28mm F2だろうか。24-240mmはあれば欲しいっちゃ欲しい
- FE 28mm F2のワイコン+魚眼は、ファインダー越しに判る程度には収差が出てた。とはいえそれなりに実用性はあると思う。問題は価格....
- 最大のサプライズはまさかのVAIOの展示があったことだろうか。しかもVAIO(株)の人も普通にSONYシャツ着てたし...いろいろ面白い話も聞けた。とりあえずサンプル機と同じUSキーボードで売ってくれるならマジで買うって言っておいた。
Panasonic
- 今年はほぼスルー。まあ別に目新しいモデルないしね...
Olympus
- 例のボディなしフォーサーズとE-M5 MarkIIが目玉。どちらも混みすぎててとても手に取れなかった。
- 衝撃だったのは、アクリルで作ったOlumpus Penに例のマウントだけカメラを埋めてたこと。普通にクール。
- 正直な所Sonyのレンズスタイルカメラとの差別化はイマイチ見えてこないものの、比較的レンズが選びやすいフォーサーズというのはまあ魅力。問題は価格か。
DJI
- 個人的に一番面白かったのはここ。去年以上にブースが凝ってた。
- ドローンで有名な同社だけど、驚きだったのがこれ。DJI Ronin。所謂モーター駆動な手持ちジンバル。これが40万以内で買えるとなれば、Steadicam + ジャケットよりかなりお買い得感ある。(なによりステディカムよりセッティング出しやすいだろうしね)
Lytro
- Illumの実機をじっくり触ったのは今回が初めて。
- アンケートに答えたら実機が貰えるかも!ってやってたので秒速で答えた。ライトフィールドカメラは作品作りにもだけど、計測機器としてもナイスだと思ってるので、そういう面も書いた。
NHK
- 8K液晶で8Kの紅白をデモしてた。
- 8Kならではのポイントとしては、背景のLEDアレイの粒子感だったりスパンコールの光沢だったりの繊細さが増してる感はある。
- とはいえそもそもSonyブースの超大型LEDモニタがたいがい綺麗なのに4Kだったことから、8Kの利点ってなんなのか?と問われればやっぱりうーん、ってなっちゃう感。実際の映像見れば衝撃なのかなーとか思ってただけに、このあたり少々残念。
- しかしこんなテスト撮影、そもそも8Kで撮るだけで大変なんだろうにちゃんと60pになってたのはスゴイね。民生機でもはやく実現してほしい。
まあ例年に比べてイマイチ盛り上がりに欠けるな...ってのが印象ですが、それなりに面白いものは見れた。とはいえ並んでまで見たいものはそんなになく、日曜日の最終日とはいえものの1時間少々で退出。今年の目玉はCanonだったんだろうけども、そもそもCanonは守備範囲外ですしね...
まあ来年に期待&ソニーの新レンズの価格をワクワク待つことにする。
0時過ぎに「ベイマックス」観てきた。
久々に映画観てきた。
Big Hero 6(邦題:ベイマックス)ね。
原作を読んだわけでないけど、いろいろ見る限りは骨の本当に一部を残して綺麗に作り直しちゃった感じですな。
サンフランソウキョウってなによ、とか思ってたけど、サンフランシスコに東京を加えたような感じで、まあなんとなく受け入れられちゃう感じ。まあありがちな、「おまえらアジアの文化を混同しすぎ」感はあるっちゃ有るけどそこはご愛敬。サンフランソウキョウの漢字表示としてさりげなく「奏京」という表記が出てきてたりするのは細かいなぁ、とかおもた。
キャラ名をタイトルにしたがるデゼニーの日本のローカライズチームのせいで、ベイマックスというタイトルにされてしまってる。まあ確かに重要なキャラではあるんだけど。「ドラえもん」の主人公が「のび太」みたいなもんかね。
すっげー不安になったのは、字幕版のエンディングもAIだったことよ。これ、作中の映像ももしかしてローカライズ後のだったりとかしないよな...?
このためにRendermanから新設計のレンダラに変えたという、ビニール感のある質感は確かに素晴らしかった。
まあ細かい文句とか言ってしまうものの、全体としては満足感の高い作品だった。ディズニーのチームがディズニー的に作ったマーベル作品、になってる。ちゃんと。
そしてまさかたぁ思ってたけど、マーベル作品らしくちゃっかりスタン・リーが出てくる。
そんな訳で深夜の映画鑑賞終了。寝る。
Apple Store Lucky Bag 2015 レポート
突入。 - Spherical Image - RICOH THETA
あー疲れた。 とりあえずレポしときますね.....
LuckyBag、それは宗教行事。
毎年鬱袋と言われてるけど、なんだかんだで金額ベースでは倍程度の価値を提供してくれる。それが、我らが愛する宗教法人Apple.Incである。
かれこれもう7年。うち最初の2年は買えず、その後今年含めて5年連続の購入となるけど、この行事が僕の中では良い感じのリズムになってて、毎年通勤鞄をLuckyBagの鞄に変える(さすがにトートの時はやめたけど)ようにしてる。
新しい鞄と、Appleなガジェット。これでまあちょっとばっかし自分にお年玉をプレゼントした気になると同時に、別に頼まれてもいない徹夜の行列という恐らく年中でもトップクラスにしんどい行事を先にこなしておくことでその年の仕事を前向きに取り組もう、とまあ、僕の中ではそういう行事になっているのです。縁起物ですね。
今回の行列
今回は表参道に並ぶと決めていたものの、例年と違い非常に情勢が読みにくく、
- Omotesandoの追加
- 昨年のGinza列のヒートアップっぷり(前日始発が既に交番前より後だった)
- 昨年のShibuyaの世紀末っぷり
以上からから、
- 表参道に人が流れてくる可能性(なにせ今回が初のLuckyBag)
- 渋谷組の流入
- 総数の分配
など非常に心配事が多い行列となりました。
我々は12/31という例年「それは人間捨ててる感じあるしやめとこ?」と言っていた言わば禁断の日と位置づけていたのですが、上記からそのタブーを捨て12/31の正午に現地集合と相成りました。
ええ、初の先頭集団入りです。
先頭から8人目になりました。
こんなに嬉しいことはない。
とはいえ、ざっと44時間という○チガイじみた待ち時間、禁止された椅子の使用、挙げ句の果てには余りに寒すぎて、モバイルバッテリーからの給電でまったく充電出来なくなったiPad、極めつけは突如発生した凄まじい突風で、列整理用のパイロンが激しく吹っ飛ばされるなど、想像もしていなかった困難が目白押し。
まあ幸い先頭集団の高校生組達をはじめとした一団と和気藹々と出来たこともあり、AppleStore前で信者的にアウトな映画である「JOBS」を観たりと、なんだかんだで楽しみながら過ごせました。
ちなみに僕はこんなのを作ってました。例年作ってるLuckyBagカウントダウンの今年版です。
中身
さて、お待ちかねの中身の紹介です。
iPod touch 16GB (RED)
ここ2年連続でnanoだったので、どうせnanoだとおもってたのですが、ちょっと奮発してtouchになってました。正月らしく赤色。
Mophie Powerstation 4000mAh
これもまた定番。2年前にも同じくpowerstationが入ってましたが、その時にはプリント無しの白。今回はAppleStore限定のグラフィックつき。ちなみにいい値段します。
AppleTV
実は家のもう1台のテレビに付けたいと思ってたので、丁度ほしかったのです。嬉しいですな。割と持たないとありがたみが判らないガジェットなので、是非とも試していただきたい。
Power beats2 wireless
これも予想通りのbeats。ただヘッドホンだと思ってたので、イヤホンだったのはちょっと意外。これは譲っちゃおうかなとおもってたんですが、何気に防水らしいので、お風呂イヤホンにしたいなーとちょっと思ってます。
iTunesカード(1000円)
金額はランダムらしいですが、今のところ1000円という報告しか聴けてないです。
Incase ICON Slim Pack Backpack
そしてこれが一番大事。鞄です。Incaseらしい構造ですが、今年のは両サイドにもポケットがあり非常にナイス。これはそのまま通勤鞄にします。
実のところ持ったときに物すごく軽く感じたので、「当たりか?!」と思ったんですが、全体的に軽くコンパクトなもので構成されていたというのが実際の所でした。
少々残念だったのが、恒例のTシャツが今回無かった事。円レートの影響ですかね...何気に毎度楽しみにしてるんですが。
まあ例年以上の長丁場で、いろいろ苦労はあったものの、今回はじめてハイタッチで迎えて貰える位置に付けたことから非常に楽しめました。これが次からのデフォになると考えると非常に辛いですが、今後もOmotesando(or Ginza?)に並ぶと思います。少なくとも僕は。
誰にでも勧めるものじゃ無いけど、何だかんだで楽しめますよ。 そんなわけで僕のお正月は終了です。明日から通常営業致しますー。
僕は、スイカという果物が苦手だ。
タイトルの通りである。僕はスイカという食べ物が苦手だ。 確かに食ったら美味い。甘いし、塩味を付けると尚更だ。
食うと美味いのは知ってる。でも最後には、皮のあたりの味のない部分を食う事になる。
人は面白いもので、第一印象が肝心という割に、記憶に残るのは最後の印象なのだ。
僕はスイカが嫌いだ。そして、故に人も苦手だ。これは今後も変わらない。 そして私自身も、そういった理由で良い印象を持たれていないかもしれない。後味を良くする努力なんてするつもりないしね。人生は短いのだ。自分のリソースは、最大限自分の思うべき事に注ぐべきなのだ。人との関係性を取り繕うリソースなどない。人なんてそんなもん。後味気にしてられるか。
これが持論、そして行動原則だ。
これは何があっても変わらない。変えるつもりも無い。
人にも押しつけない。だから人の後味も気にしない。
そしてもう一つ、私の人生観に一つ大きな影響を及ぼした物がある。 それは、「違和感には必ず原因がある。注意深くそれを探し続ける事」そして「自分の納得」という事の尊さを教えてくれた、古い友人の死だ。
これからするのは、そんな話。
生きてりゃ起きる、そんな話。
Web Music ハッカソン#3に実は行ってたって話。
またハッカソンいかへん?という話はエンジニアの松尾君(通称niuやん)と度々話をしていたものの、なかなか都合がつく良いイベントが見つからず...と、そんなときに出会ったのが、このWeb Music Hackathonでした。
しかも会場は情報産業界の憧れとも言えるGoogleの日本オフィス。行くっきゃない!
と、最近の話のようにいってますが、実はこれ9月の話ですorz でもこれを書かないで、次のハッカソンには行けないしね!
アイデア
いうまでもない話としてハッカソンは当日作ってなんぼなイベントである故、当日何が(APIとか、ガジェットとか)用意されているか?でやはり本番作るものは決めたいところですが、この辺は前回同様に松尾さんとのアイデア出しをあらかじめ行いました。
事前にある程度公開されていた機材類の他に意表をつく飛び道具が出てくることは幸い無かったので、事前ブリーフィングでのアイデアをほぼそのまま持ち出すことになります。。
アイデア出し
- WebAudio APIとWeb MIDI APIを使いたい。
- 「そういやGetUserMediaでマイクの音ひろって、スペアナ表示してるデモ見たことある。」
- 「WebMIDIあればポケットミクとかさくっと使えますな。」
- 何かしらの飛び道具を持ち込みたい。
上記のアイデア出しから、以下のようにまとまっていきます。
オーディオケーブル1本でMIDI化できるとしたら、
それはクールと呼べるのではないだろうか?
それが、今回の「オタマトーンをPCのライン入力に繋ぐだけで、MIDI化されるWebアプリケーション」です。非常にシンプル、そして誰の目に見てもクールです。多分。
が!
このアイデア、俺のやる事があんまりないんですよね....
そんなわけで、スマートフォン用UIを作るという私の仕事の創出を目的とした機能が付いたわけです。
開発
実行環境
- node-Webkit (サーバー実行環境)
- GoogleChrome (音響周りの処理)
なぜnode.jsではなくnode-webkitだったのか
node-webkitとは、簡単に言うとChromiumの中に入ってるJavaScriptエンジン(V8)を、同じV8派生であるnode.jsに置き換えた奇跡の融合物です。しかも1つのパッケージに纏めて、あたかも単体のアプリケーションのように振る舞うことも出来ます。
我々はデモマシンにnode.jsをインストールしたり、などの手間がないので単なるnodeなアプリケーションの実行にも使う事がありますが、今回の最大の目的は、WebMIDIやピッチ解析をnode-webkit内蔵のWebkitで行えば、アプリケーションを立ち上げて、そのアプリケーションが提供するWebサーバーにスマートフォンで繋ぎに掛かればスマートじゃん!という発想からでした。
まあ肝心のWebMIDI周りの実装が今のChromeに追いついていない事もあったので、結局node-webkit内での実行をあっさり諦めて単なるWeb+socket.ioなサーバーとなったのですが、単なるnode.jsでの実行としなかった理由はこういった経緯があったためです。(まあ動かせなくもなかったんでしょうが、その辺のスマートさよりも一通り動く事を優先する必要がありましたし、確実な方法を取ったと)
UI周り
ぶっちゃけ処理周りは専門外なので書いた奴のエントリー読んで頂くとして、私は前述の通りデザイナなので、スマートフォン上で展開されるUIを書いていました。
タイトルバーに出ていたYAYANEは、kirinsan.orgの名誉総教祖であるヤヤネヒロコ神からいただいています。(こう書くといつも本人に怒られるんですけどね!)
UIとエンジン部は前述の通りSocket.io越しで叩いています。この構造、まるでフォトカプラ越しにやり取りをするMIDIのような感じで素敵じゃん?とよく判らない事を考えて居たのですが、意外とこういう開発をするときにUIと内部の処理を切り分ける手法としては有りなのかもしれません。(ケースバイケースですし、ローカルで完結するようなもんであればはっきりいってお行儀は良くないですが)
感覚を与えるUI
ダイレクトな反応は、学習性の高いUIに必須だと思っています。そのため、今どの音なのか?ということの表示の仕方は、入力デバイスとしてのオタマトーンを扱う上での「感覚」を養うために非常に重要だと考えました。
これが、画面レイアウトの一番目立つ箇所に検出したノートを表示するようにした根拠です。
アニメーションの持つ情報
ピッチ変化はリニアな移動、もしくは時間と変化の2軸グラフで表現できるでしょう。ギターのチューナのようなものも考えましたが、今回は文字が上下に移動して切り替わるシンプルな物としました。ダイレクトに結果をきびきびかえても良いんでしょうが、変化に合わせてアニメーションするのは、自分の行動がどういう結果をもたらしているのか?を体感出来るようにする意図があります。
このあたりはほんとはもっと精密な制御をするべきなのかもしれませんが、シンプルにCSSのみでおこなっています。
プレゼンテーション
幸いな事に今回は日本語話者が中心だったため、プレゼンテーションは素直に日本語で行いました。
例によってゲラゲラ騒がしく作業していた事と、割と周りになにをやっているか理解されていた感があったものの、オタマトーンから銃声がするというだけで笑いが取れるのはなかなかに爽快です。芸人冥利に尽きます。
正直あとから見直すと不手際が目立つのも確かなので、このあたりどれだけスムーズに見せるか?は本当に以降気を付けたいところ。
反省点
- 事前にある程度スライドで準備しておけるところは準備しておこう...俺。
- 落ち着いて話そう、俺。
- 2人ともgitによるチームでの作業に不慣れ故Dropboxの共有で済ませてたので、次回からはちゃんとやろう、俺。
- 食わず嫌いせずにそろそろ生産性向上に強めよう。Scss使えよ、俺。
- 音色のプリセットの組み替えとショートカットボタンの実装はやりたかった。正直デモの時にそのあたり非常に無様だと自分で思ってしまったので、どうにかしないとな、俺。
終わってみて
まあ改めてこう思い返すと、我々kirinsan.orgの良い点は、目標設定が上手く行ってるという点かもしれないと思いました。作りたいと思った完成形になんだかんだ到達出来てますからね。実はこれって結構難しい事なんでないかな?と思う訳です。
そして我々2人のもう一つの良い点としては、「お互いを笑わせに掛かってる」という点かもしれません。
今回なかなかカルチャーショックだったのは、Chromeの中の人たちから日々変わるWebMIDIの実装、そして変わった結果、で、必要あらばできたてのビルドまで用意しているというまさに最前線の方々がそこにいたという点。これ感動でした。
そして肝心の結果は、総合3位!ありがとうございます。Tシャツもらっていきました。壁に飾ってます。
次回はもう明日に迫ったTechCrunch Tokyo Hackathon 2014です。正直まだなにをするのか、今まで以上に見当も付きませんが、今度も変わらずのスタンスで、kirinsan.orgらしい事が出来れば良いですね。